人生で初めてガンダムを観た

私はこれまで「ガンダム」には1ミリも触れずに今日まで生きてきました。そもそもアニメをほとんど観たりしないタイプだったのもありますが、どこか「自分には合わなそうだな」と思っていた作品です。ロボットアニメというジャンルもそうですし。
あとはシリーズの広さと長さ。手を出すからには全部把握したいという面倒な性格とは相性が悪いです。そんなわけで私にとってガンダムは”手を出すには遅すぎたけど、まぁ別にいいか……”枠でした。(同じ枠に「ワンピース」や「ファイナルファンタジー」がある)
が、急に「観るか!」と思い立って初代(ファースト)のTVアニメ全43話を一気見しました。これも動画配信サービスのおかげですね。観ようと思った次の瞬間には観れるんだからいい時代です。

「ガンダムはどこから観るか」問題があるといいます。なんせ長いシリーズです。TVアニメ以外にも劇場版もあればOVAもある。時系列を取るか、とっつきやすさを取るかなどありますが、とりあえず”はじまりの物語”は知っておくべきだろうとファーストからにしました。

第1話を観終わっての感想は…… おもしろい。 というか主人公のアムロが軍人ではなく民間人だってことも知らなかったので驚きがありました。連邦軍とジオン軍が戦う戦争アニメでしょ~くらいの知識しかなかったので。
古いアニメですがアクションも演出も凝っているし、苦もなく観ることができましたね。一部作画が悪いという話も聞きますが、中割りまで止めて観ないし、そもそも登場するモビルスーツの細部まで見分けがつく状態じゃないので、とくに違和感なかったです。

世界観は、人類の生活圏が宇宙にまで広がったSF世界。そのための各設定もしっかり練られているようで、アニメで語られていないだけで裏には膨大な舞台設定があるんだろうなぁと想像できますが、基本的に説明不足です。「ミノフスキー粒子」とか、アニメではほとんど説明がなかったので、レーダーを使えなくさせる広範囲のチャフみたいなものと理解しましたが、たぶんそれ以上の何かがあるはず。

モビルスーツについて。とにかくガンダムが強い。多少敵の弾が当たった程度では無傷。逆にガンダムの攻撃(ビームライフル)は敵のモビルスーツを1撃で沈められる威力。シャアに「連邦のモビルスーツはバケモノか!」と言わしめるくらいではあります。
話が進むにつれてパイロットであるアムロも操縦技術が上がっていくので、ガンダム最強状態が続き、観ている方としては安心感はあります。きっと後続のシリーズでは変わっていくのだろうなぁと思いつつ。
連邦軍(というかホワイトベース)のモビルスーツはガンダム、ガンキャノン、ガンタンクくらいなのでいいのですが、ジオン軍のモビルスーツは名前も見た目も似ているのでちょっとわかりづらかったかも。“緑っぽいのはジオン軍のモビルスーツで、赤いのはシャアが乗っている”くらいの理解でとりあえずは問題ありませんでした。後続のシリーズではたぶん通用しない。

そして、ガンダムといえば特徴的なセリフの数々。「親父にもぶたれたことないのに!」や「坊やだからさ」など、“聞いたことはあるけど実際のシーンは観たことない”セリフを生で聞くことができるのでちょっとした感動があります。というか「これの元ネタってガンダムだったのか」という発見すらありました。(「俺を踏み台にした?!」ってガンダムのセリフだったのね)
セリフといえば、アムロの有名なセリフ「アムロ、行きまーす!」も、全話のうち1回しか言ってないし、そもそもガンダムじゃなくてコアファイターでの出撃時だしで、“巨人の星でのちゃぶ台返し”にも似たものを感じます。こういう発見もおもしろい。

そんなこんなで全話一気に観てしまいました。さっそく次はどのシリーズを観ようかと考えています。ガンダムには初代ガンダムからの時系列である「宇宙世紀」と、それ以外のパラレルワールド的な「オルタナティブ(アナザー)」があるようですが、初代の続きが気になるのでまずは宇宙世紀シリーズを辿ってみようかと思います。その流れで行くと次は「Z(ゼータ)ガンダム」らしい。

冒頭に”手を出すからには全部把握したい”と言いましたが、ことガンダムに関してはなかなか難しそうなので、興味のある範囲からつまみ食いしていこうと思います。